アクリル絵の具と普通の絵の具って、どう違うの?
絵の具の違いを調べると化学みたいな小難しい説明が出てくるね。
実用的なポイントだけ絞って教えて欲しいな。
こんな疑問とご要望にお答えします。
アクリル絵の具の要点は5つです。
- アクリル絵の具は乾くと耐水性のある描画材として、さまざまな素材に使用できます。木、布、石、革、プラスチック、ネイルなど。
- ここでは紙やキャンバスに絵を描くときに役立つポイントをご紹介しています。
耐水
アクリル絵の具を選ぶ最大の利点は、乾くと耐水性ということです。
水に溶けることはありません。
一度乾いたら、その上から他の絵の具でもマーカーペンでも水彩色鉛筆でも重ねることができます。
油絵の具も被せて描くことができます!
実際にやってみた体験記を下のブログでご紹介してます。
固くなる
チューブや瓶から出したら、絵の具2:水1の割合で伸ばして使いますが、一度空気に触れてしまうと時間を追うごとに表面からどんどん固まっていきます。
幼稚園や保育園、小学校で使用するような、アラビアゴム系の絵の具はパレットに出しっぱなしにしていても水で溶かせばまた使えますが、
アクリル絵の具はそれができません。
パレットに出しっぱなしにしておくことは愚か、1時間もしないうちに固形化して落とすのが大変になります。
使い捨ての紙パレットを使用したり、乾燥を遅らせるメディウムを足して使用するなど、
工夫が必要になってきます。
筆も絶対に絵の具がついたまま放置してはいけませんね。
ペーパータオルや雑巾で拭い取って、必ず水でゆすぎます。
私は最近、気密性の高い密閉型容器を買って、ようやく便利な環境になりました。
いちいちチューブから出さなくてはならに手間から解放されたのです。
Amazonで購入し、中国から届くのに半月かかりましたが、待った甲斐がありました ^ ^
色が暗くなる
アクリル絵の具は乾くと思った以上に暗くなります。
これは顔料の定着剤が乳白色を含んでいて、塗り立ての時はこの白が混ざって明るく見えるからなんですね。
試し塗りして乾いてから色の様子みると良いです。
ツヤ感と透明度を選べる
そしてアクリル絵の具にはレギュラータイプと、ガッシュタイプがあります。
基本的には仕上がりにツヤが出るか、下地を活かす透明度が高いかどうかの違いです。
レギュラー | ガッシュ | |
ツヤ | あり | なし |
透明度 | 高い | 低い |
粘度の違いで商品分けされている
ヘビーボディとか、プラス、U-35など、レギュラーラインと分けてネーミングされているものは、
基本的に絵の具の粘度が違うものです。
わたしは最近では、ホルベイン社のアクリリック・ヘビーボディを使って油絵風に描く面白さにハマっています。
油絵にはない速乾性で、どんどん塗り重ねることができるので、スピーディかつボリューミーに描けるのはとても楽しいです。
用途例
要点はわかったけど、実際にはどうやって使ってる?
どれも個性があって魅力的な画材。質感の好みで選ぶといいかな。
ツヤあり
つやありは、ブラシの塗り跡が目立ちやすく、下地が透けやすい。これを活かして、あえて水で薄めず絵の具の質感を油絵風に表現することができます。
絵の具が乾いた画面にライトをあてると、光が反射して見えづらいので、画面は立てながら描くことをおすすめします。
ツヤなし
マットなガッシュは、色ムラを目立たせにくくしてくれますし、黒地の上に塗り重ねられます。他の画材、マーカーペンや水彩色鉛筆との相性がとてもいいです。
メディウム
アクリル絵の具には、メディウムという添加剤を混ぜることで、もっと粘度を高くしたり、乾燥を遅らせたり、砂絵のような質感を出したりとさまざまな描画表現を可能にしています。
あまり混ぜすぎてしまうと、元々の顔料量が少なくなって薄まってしまいますので、
混ぜる比率は守ったほうがいいですね。
とにかくたくさんのメディウムの種類で目が回りそうになりますが、
求める描画方法を実現させてくれるでしょう。
いかがでしたでしょうか。
チューブから出すとあっという間に乾いてしまって、
またパレットに絞り出す作業が億劫だったのですが、
最近では密閉型の絵の具容器の質が上がり、いつでも快適に描けるようになりました。
スケッチブックにばかり描いてないで、
そろそろキャンバスにダイナミックに描かなくては!
それでは、また ^ ^ v
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